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(主に)キヤノン「PIXUS iP2700」で陥りやすいワナ(1)

ついこの間のこと。メールフォームから

「ちゃんと設定通りにしているのに色が画面の色と違う!!」

との「速報メール」。実は、このブログやHPに設置してあるメールフォームは、普通のPCやケータイからのメールよりも早く届く仕組みにしてあります。

何せ、見た目は「普通じゃん」なところに、中に組み込まれているエンジンは、商用サーバーの通常のレスポンスよりも速いのが自慢ですからっ☆ 細かい内容は、他のホスティングサービスなどで真似されたら優位性が無くなるので言いませんが…メールスタートのヘッダーの到着速度は、PINGとほぼ同じ時間のレスポンス(事実上の回線最高速度)だったりします。計測だけならば、国内で稼働している全てのSNSの10倍以上を叩きだします…が、あたしが寝てたら意味ないので、大口を叩くのはここまで。

さて、その印刷した方の話だと、印刷してからの経過時間は長く見積もっても5分位内。…過去に、このブログのどこかで「ドライダウンするまでは、どの印刷会社でも評価の対象にすらならない」と書いた覚えがあるのですが…。

もっとも、あたしが働いていた印刷会社の「品質部門」の人間に、深夜1時と3時に「校正印刷機」のある部屋に呼び出され、このぼかしの部分の色味がなんたら…とか言われて版の出し直し。

あのぉ…校正印刷って、後々の全ての刊行物の基準になる、非常に精度の高いナイーブな物なのですが…。それで、ドライダウン(単純に言えば、乾燥して安定)していないのなら、後で誰が責任を負うことになるん??…と思いつつ、ダミーのデータから版を作って(原版は、その程度の評価では修正しません)どうにか納得いった模様。どの管理職よりも上位で、製品の最終決定を下す品質部門(当然、選りすぐりの人間…のハズ)がこれじゃぁ、ライバル会社のほうがより良い品質を出せるんでない?な、オハナシ。

さて、その「色味が違う」とおっしゃる方に「…とりあえず、2時間後にもう一回確認してから返事をくれませんかね?」とな旨のお返事を差し上げたところ、渋々ながら待って頂いて2時間後、

「すごくいい色になりました!画面よりもキレイな位です!!」

案の定の答えが返ってきました…。コピー用紙などの普通紙でも、最低40分待たないと正しい色にはなりません。それこそ、印画紙タイプの写真用紙ならば一昼夜待つくらいでもいいでしょう。

iP2700の場合は、純正・互換・詰め替えの全てで、顔料ブラック以外は「主成分の水分と、アルコール、グリコール」が蒸発しきらないと、混色の判定が出来ません。

普通紙は、そもそもが薄くて粗いので乾燥がワリと速いですが、写真用紙はインクを「たっぷり・しっかり」抑えこむので(通常は5層になっていて、上から3層目で吸い込み、上から2層目で定着させる。表面は単なる「光沢」や「絹目」の用紙のディティール)、乾くまでじっくりお待ちください。これは全てのインクジェットプリンターで共通です。

ファイル 439-1.png
そこで、時間の余裕がない、もしくは単なるモノクロが欲しいのでなければ、特殊設定の「インク乾燥待ち時間」を長くしちゃって下さい。場合によっては、ヘッド位置調整をしても画像にすじが入る場合にも有効です。なお、とにかく「うるさい」ので有名なiP2700でも、サイレント設定と併せれば思ったよりは静かになります。

…もっとも、オーバーホールした時に、外装を外してテスト印刷したら「およよ!?」と思うくらい静かだったので、どんだけ外装の共振でやかましくなっているのかが判りましたが…。いくら安いからって、もうちょっとまともな設計が出来ませんか…?

でも、いくら安物とはいえ、液粒が2pl(ピコリットル=10^-12乗L、即ち1兆分の1リットル)を達成しているのですから、立派な超ぉ精密機器です。数値上は、最新のCPUなどのプリント基板を作成することも可能、なのですが…紙は「吸収」するだけでなく「拡散」する性質も持っているので、余程の紙でない限りは2plと1plの差は判らない程しか解像度の差はありません。体積こそ1/2であっても、面積は1/√2、一辺の長さはその更に1/√2なので「2plは、1plの約1.189倍の長さ、約1.414倍の面積の描画をする」になります。

間違っても「dpi(ドット・パー・インチ)」のように、2plから1plにしたからと言って「一辺が1/2だから1/4の面積の描画が出来る(解像度が2倍になる、と言う)」訳ではありません

つまり、それだけの精度を保つ為には「プロパティ」を上手に扱う必要があります。ということで、項目ごとに説明をしていきます。本当は説明書のページ数で照らしあわせたいのですが、ドライバーやユーティリティは常に最新版になっていくので、説明書もそれに併せて改訂されていきますから「あくまでも目視」でいきます。

ファイル 439-2.png
・クリーニング
かすれやすじが出たら、先ずは1回試すと良い項目です。但し、2回目を試すのは、純正インクを使っている人にとっては大損になりますのでオススメしません。1回でダメだったら、カートリッジを外して、ペーパータオルで軽くパッティング、もしくは消毒用アルコールで洗浄が鉄則です。クリーニングは、インクの無駄遣い以外の何物でもありません。

・強力クリーニング
はっきりいって、これは使いません。迷わず消毒用アルコール洗浄です。

・ヘッド位置調整
カートリッジを外したら、必ず1回は絶対におこなって下さい。仮に、同じ位置に填っても、前回と同じ値は出ませんし、カートリッジを外した時点で数値はリセットされます。これを念入りに行わないと、間違いなく決まった位置や間隔ですじが出ます。

・ノズルチェックパターン印刷
まぁ、参考程度で…。2~3個出なかったからと言って印刷品質にはさほど反映されません。これがサンプル並みにガタガタだったらクリーニンク(上記)になります。もっとも、10個位上ノズルが詰まっていたら、クリーニングする前に「パッティング」か「消毒用アルコールの洗浄」になります。

ファイル 439-3.png
・インクカートリッジ設定
これは「非常に必要」+です。モノクロテキストしか印刷しない人は「絶対に忘れないで下さい」。何故なら、どうしても他の染料インクが混ざってしまうので、文字がボヤけて「黒」に見えません
終わってカラー印刷をする際は、設定を元に戻して下さい。

・インクふき取りクリーニング
これに関しては、先に「給紙ローラークリーニング」を試してからがいいでしょう。ちょっと時間がかかってうるさいですが、原因追求の原則・第一歩は「おかしいところを1つずつ調べていくこと」です。これがなかなか効果がありまるよ。
なお、インクふき取りクリーニングは2つに折り曲げた用紙を3枚用意する必要がありますので、ランニングコストが…。

・電源オフ
実は、エラー次第によっては、プリンター本体の電源では、OFFになりません。そうゆうときに使います。これで、効果がなければ、プリンター正面のパネルを開いて電源ボタンを押します。
…これでもやっぱりダメなら、強制的にコンセントを抜くしか無いのですが、大抵はコンディションが良くなくなる事が多いので、リスクは高いです。

・自動電源設定
必ず設定してください。電源が入った状態で放置するとインクが固まってしまうので、インクカートリッジの寿命を伸ばしたければ「再優先事項」になるでしょう。

・サイレント設定
夜中にうるさいと困る人は、設定しておいてもよいでしょう。多少、待機電力が増えますが…省エネ設計のプリンターなので、さほど困ることはないでしょう。

・特殊設定
上述で説明した通りです。但し「用紙のこすれを改善する」は「待機時間を増やすだけ」でしかないので、使わないことが多いでしょう。逆に使うケースがあるとしたら、OCR用途かアイロンプロント印刷など、インクを吸着しないものを扱う時になります。

大体のことがお判りになったでしょうか?

コメント一覧

ここあ

なして?初めまして。こちら、大変参考になりました。特に待機時間の設定は良かったです!
自動電源設定がインクづまりに関係するのは吃驚しました。電源はいってても使わなければ内部のキャップ?がされていると思っていたので、自動オフにしないように設定し直していたくらいです。こちらのブログを読んで設定し直せて良かったです。

>・インクカートリッジ設定
これは「非常に必要」+です。モノクロテキストしか印刷しない人は「絶対に忘れないで下さい」。何故なら、どうしても他の染料インクが混ざってしまうので、文字がボヤけて「黒」に見えません。

こちらですが、カラーインクが使われるかどうかは用紙の設定なので、どうしてもじゃないですよ。
普通紙設定でモノクロにしたら顔料黒。普通紙以外なら染料カラーです。普通紙設定のモノクロ印刷なら水をかけてもこれっぽっちもにじまないですよ

2017年01月20日(金)22時58分 編集・削除

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